ロロ・ピアーナ(Loro Piana)の生地とは?特徴・魅力・向いている人を解説
| 正式名称 | Loro Piana S.p.A. |
| 発祥国 | イタリア(ビエッラ州クアローナ) |
| 創業 | 1924年、創業者ピエトロ・ロロ・ピアーナ |
| 分類 | ミル発祥、現在はラグジュアリー服飾ブランド(生地事業も継続) |
| 現在の所有 | 2013年よりLVMHグループ傘下 |
| 得意分野 | ヴィクーニャ、ベビーカシミヤ、超細番手メリノウール |
| 市場での位置づけ | 最高級素材を含むブランド |
| ハブページ | スーツ生地ブランド一覧 |
ロロ・ピアーナ(Loro Piana)は、1924年にイタリア・ビエッラ州クアローナで創業した毛織物メーカーである。ヴィクーニャやベビーカシミヤなど、世界でも希少な動物繊維を得意とし、予算を問わず世界最高峰の素材でスーツを仕立てたい方や、素材そのものに特別な価値を見出す方に向いている。逆に、コストパフォーマンスや扱いやすさを優先する場合は、他ブランドの方が選びやすい。
ブランドの概要
正式名称はLoro Piana S.p.A.。ロロ・ピアーナ家はイタリア・トリヴェロ出身で、19世紀初頭からビエッラ地方で毛織物商を営んできたとされる。1924年、ピエトロ・ロロ・ピアーナがピエモンテ州クアローナに毛織物工場を設立し、「LORO PIANA」の名で正式に事業を開始した。当初はヨーロッパの一流テーラー向けに最高級ウールを供給する生地専業のメーカーであり、1940年代半ばには海外への輸出も始めている。1980年代までは生地供給に専念していたが、1985年に初の既製服コレクションを発表し、以降アパレル事業を拡大した。2013年にLVMHグループが約20億ユーロで買収し、現在はLVMH傘下のラグジュアリーブランドとして運営されている。
分類としては、ミルとして発祥し、現在はアパレル事業を中核としながら生地事業も継続するラグジュアリー服飾ブランドにあたる。ヴィクーニャの調達では世界最大級とされ、ペルー・アルゼンチンなどアンデス高地でのヴィクーニャ保護・管理活動を通じて、その繊維を独占的・優先的に加工している。
生地の特徴
- 得意とする素材:ヴィクーニャ(自然界で最も細い動物繊維のひとつとされる)、ベビーカシミヤ(生後間もない個体の毛)、超細番手メリノウールなど、希少性の高い素材を専門的に扱う。
- 耐久性:「Zelander」のように、ニュージーランド産メリノウールの繊維長を活かし、耐久性とツヤ・弾力性を両立させたとされるコレクションもある。
- 季節対応:「Tasmanian」は1960年代に開発された軽量でシワになりにくい生地で、夏用・冬用の両方が用意されている。
手触りやドレープの具体的な特徴はコレクションごとに大きく異なるため、実際のサンプルでの確認をおすすめする。
代表的なコレクション
公式情報で確認できる現行の代表的なコレクションは以下の通り。
- Tasmanian®:軽量でシワになりにくい生地。夏用(Summer Tasmanian)と冬用(Winter Tasmanian)がある。
- Zelander®:ニュージーランド産の高品質メリノウールを使った、軽量でありながら耐久性のあるコレクション。
仕立てたときの印象
希少繊維を多く扱うブランドであるため、独特の艶やかさと柔らかさを併せ持つ、特別な仕上がりになりやすいとされる。ヴィクーニャなどの最高級素材を使ったスーツは、その希少性ゆえに特別な場面での着用や、コレクションとしての価値を重視する場合に選ばれることが多いと考えられる。TasmanianやZelanderのような軽量コレクションは、通年を通じて着用しやすい設計とされている。
このブランドがおすすめの方
- 世界最高峰の素材でスーツを作りたい方:ヴィクーニャやベビーカシミヤなど、希少繊維に価値を見出す方に向く。
- 予算を問わず最良を求める方:価格よりも素材の希少性・品質を優先したい方に適している。
- 華やかな場で着用する一着を求める方:特別な素材を使ったスーツは、印象的な場面での着用に向く。
あまり向いていない方
- コストパフォーマンスを重視する方:最高級素材が中心のため、価格を抑えたい場合は他ブランドの方が適する。
- 日常的に何着も揃えたい方:希少素材ゆえの価格帯から、頻繁な着用や複数着の用意には向かない場合がある。
- お手入れの手間を減らしたい方:繊細な希少繊維は、一般的なウールよりも丁寧なお手入れが必要になることが多い。
似ているブランドとの比較
同じくビエッラ発祥でミルからラグジュアリーブランドへ発展した点ではErmenegildo Zegnaと共通するが、ゼニアが高番手ウールを軸としたテーラリング全体の世界観を打ち出すのに対し、Loro Pianaはヴィクーニャ・ベビーカシミヤなど希少繊維そのものの専門性で違いを出している。フランス系のハイエンドブランドであるDormeuilとも高価格帯という点で比較されることがあるが、Dormeuilが生地商としての幅広いセレクションを強みとするのに対し、Loro Pianaは自ら希少繊維の調達から手がける垂直統合性で違いがある。
まとめ
ロロ・ピアーナ(Loro Piana)は、ヴィクーニャやベビーカシミヤなど希少繊維を得意とする、イタリア・ビエッラ発のラグジュアリーブランドである。世界最高峰の素材でスーツを仕立てたい方や、華やかな場での着用を想定する方に特に向いている。コストパフォーマンスや日常使いのしやすさを重視する場合は、他ブランドとの比較検討をおすすめする。